Y!mobile(ワイモバイル)
Y!mobile(ワイモバイル)は、株式会社ソフトバンクが提供する格安スマホブランドです。多くの格安SIM会社が大手キャリアの回線を借りているため、混雑時には通信品質が下がるのに対し、ワイモバイルは大手キャリアの1つであるソフトバンクと同じ回線をそのまま使用しているため、常に通信品質が安定しているという特長があります。
ワイモバイルの回線種類
格安SIMを提供している会社は、ドコモ、au、ソフトバンクの3大キャリアのいずれかの回線を借りてサービスを提供していますが、ワイモバイルは運営会社が3大キャリアの1つであるソフトバンクと同じ株式会社ソフトバンクなので、回線種類もソフトバンクとなっています。ただし、厳密にいうと、ワイモバイルはソフトバンクの回線を借りているわけではありません。他社の回線を借りてサービスを提供する格安SIMの会社をMVNOと呼びますが、ワイモバイルは格安SIMを提供してはいますが、MVNOではないのです。運営会社である株式会社ソフトバンクの回線を大手キャリアであるソフトバンクと一緒に使っている、と言った方がよいでしょう。
ワイモバイルの料金プラン
料金プランの基本となっているのはスマホプランと呼ばれるプランで、これは最低利用期間2年で2年ごとに自動更新されます。スマホプランは、本体とセットでも、SIMカードだけでも契約できますが、SIMカードだけの場合は割引があります。ここでは他の格安SIMと基準を合わせるため、SIMカードでスマホプランを利用した場合の料金プランをご紹介します。なお、ワイモバイルにはデータ専用SIMやデータ+SMS対応SIMの設定がありません。すべて音声通話対応SIMとなります。
割引 | スマホプランS (月々2GB) | スマホプランM (月々6GB) | スマホプランL (月々14GB) |
なし (2年縛り・自動更新) | 2,980円 | 3,980円 | 5,980円 |
①ワンキュッパ割 | -1,000円 | -1,000円 | -1,000円 |
②SIM単体契約特別割引 | -400円 | -600円 | -600円 |
割引①②適用後料金 (1年間) | 1,580円 | 2,380円 | 4,380円 |
割引②適用後料金 (2年目~) | 2,580円 | 3,380円 | 5,380円 |
ワイモバイルの場合は、上記料金に10分かけ放題の通話料も含まれています。これは、他の格安SIMではかけ放題オプションとして800円前後必要になるオプションサービスと同じものです。そのかけ放題が基本のスマホプランに含まれているということです。
なので、他社の格安SIMと比較する場合には、他社の基本サービス+10分かけ放題オプションの合計金額と比較するとよいでしょう。例えば、ワイモバイルのスマホプランM(6GB)と、BIGLOBEモバイルの音声通話SIM6ギガプランに「BIGLOBE電話 10分かけ放題」を追加した場合で比較してみると、次の通りとなります。
ワイモバイルとBIGLOBEモバイルの料金比較
ワイモバイルスマホプランM(1年目) | 2,380円 |
ワイモバイルスマホプランM(2年目~) | 3,380円 |
BIGLOBEモバイル音声通話SIM6ギガ | 2,150円+830円(オプション)=2,980円 |
1年目はワイモバイルの方が月々600円安く、2年目以降はワイモバイルの方が月々400円高くなります。つまり、2年間だけ利用するのであれば、ワイモバイルの方が割安ということになります。
BIGLOBEモバイルの場合、ソフトバンク回線を選べませんので、もう1社ソフトバンク回線を選べる格安SIMであるmineo(マイネオ)とも比較してみましょう。マイネオにもBIGLOBEモバイルと同様に、10分以内の国内電話がかけ放題になる「mineoでんわ10分かけ放題」というオプションが月々850円で提供されています。
ワイモバイルとマイネオの料金比較
ワイモバイルスマホプランM(1年目) | 2,380円 |
ワイモバイルスマホプランM(2年目~) | 3,380円 |
mineo音声通話SIM6ギガ | 2,630円+850円(オプション)=3,480円 |
マイネオのソフトバンク回線を使うSプランでは、10分かけ放題のオプションを付けた6GBの音声通話SIMが3,480円となり、ワイモバイルの方が1年目で月々1,100円、2年目以降も月々100円お得です。
ワイモバイルの最低利用期間と違約金
前述の通り、ワイモバイルのスマホプランには2年間の最低利用期間が設けられています。最低利用期間の途中に解約すると、違約金が発生します。ちなみに、最低利用期間が2年間というのは、格安SIMの中では長い方です。他社の格安SIMの中には、音声通話SIMであっても最低利用期間を設けないところや、設けても6ヵ月や12ヵ月というところがほとんどです。
しかもワイモバイルの場合は、2年経ったあと、更新月と呼ばれる2ヵ月ほどの猶予期間を過ぎると、再び自動で2年間契約することになります。例えば、ワイモバイルを利用していて、2年6ヵ月目に解約したいと思った場合には、違約金が発生するということです。
違約金については、2019年2月現在9,500円となっています。
ワイモバイルは、日本全国に店舗を設けています。店舗にもいくつか種類があります。まず、ワイモバイルショップと呼ばれる店舗、次に家電量販店などにカウンターを設置している量販ショップ、さらにソフトバンクショップでワイモバイルも取り扱っている店舗、最後に提供サービスが限定的な取扱店となっています。
公式サイトの店舗検索を使えば、エリアやキーワードから店舗を検索することができますし、どの店舗が何のサービスを提供しているかわかるようになっています。さらに、店舗によっては公式サイトから来店予約をすることもできますので、実店舗でサービスを受けたいという人は、事前にチェックしておくことをおすすめします。
では、ワイモバイルの店舗ではどのようなサービスを受けることができるのでしょうか?
前述の通り、店舗によって受けられるサービスは異なりますが、全てのサービスが受けられるショップの場合は、次の通りとなっています。
- 新規・契約変更
- 契約内容変更
- 修理受付
- 解約
- 支払
- 店頭下取りサービス
- 郵送下取りサービス
- SIMフリー端末販売
ワイモバイルの解約方法
どの格安SIMでも解約方法はおさえておきたいところです。わざと解約しにくくしてあることもあるので、契約する前にチェックしておくことをおすすめします。
ワイモバイルは2年縛りの2年毎自動更新なので、それだけでも解約しにくい格安SIMと言えますが、手続きの面でもちょっと面倒です。ネットだけで完結できる格安SIMがある一方、ワイモバイルの場合は店舗での解約が原則となっているからです。
解約を扱っている店舗は一部の店舗のため、自分の家や学校、勤務先の近くの店舗で解約を取り扱っているかどうか、事前に調べてから行った方がよいでしょう。公式サイトの店舗検索を利用して、近くの店舗を探し、取り扱っているサービスを確認してください。そのときに、同時に来店予約までしてしまえばスムーズです。
また、自分の家や学校、勤務先の近くに解約を扱っている店舗がない場合は、ワイモバイルカスタマーセンターへ電話をしてから、必要書類を郵送して解約の手続きを進めることになります。
解約に必要な書類は、MNP転出なしか、MNP転出ありかで変わってきます。
MNP転出なしの解約の場合(個人契約)は
- 運転免許証などの本人確認書類
- 印鑑(シャチハタ以外)
- 利用中の機種(スマホ)とSIMカード
これらを持って店舗へ行き、解約したいと告げましょう。
MNP転出ありで解約する場合(個人契約)は
上記3点に加え、MNP予約番号が必要です。
SIMカード単体で契約している場合、MNP予約番号の取得方法は2つです。1つは、ワイモバイルのカスタマーセンターへ電話(有料)してオペレーターにつないでもらい、MNP予約番号を取得したいと告げること。スマホとセットの場合は、無料の自動音声応答サービスに電話してもMNP予約番号取得の手続きが進められますが、SIM単体の契約だとお金のかかるカスタマーセンターへ電話しなければなりません。
もう1つのMNP予約番号の取得方法は、ワイモバイルの店舗に行き運転免許証などの本人確認書類を提示して手続きしてもらいます。このときに印鑑や利用中のSIMカードなども持参しておけば、そのまま解約できます。
ただし、店舗でMNP予約番号を取得する際には注意が必要です。それは、量販ショップや取扱店ではMNP予約番号の取得ができない店舗があるからです。どの店舗でMNP予約番号が取得できて、どの店舗でできないかは店舗検索にも記載がないため、詳細は不明なのですが、おそらく量販ショップではないワイモバイルショップに行けば手続きしてもらえると思われます。